段差のある部屋のメリット・デメリットとリフォームについて解説
部屋の段差については「生活しているとつまずく危険性があり、後悔している」
「家のリフォームを検討中で、少しでも安く段差を解消したい」などお悩みは尽きません。
段差のある部屋は、年を重ねるごとに何かと不便を感じ、
小さな子どもがいると、転んでしまわないかと心配になるご家庭もあるのではないでしょうか。
ここでは段差のある部屋のデメリットや自分で設置できる段差解消アイテム、リフォーム例などを紹介します。
段差のある部屋…「小上がり」「スキップフロア」とは
小上がり
「小上がり」とは、床面を少し高くした、段差のある小さな空間のことで、
畳の部屋にすることが多いことから「小上がり和室」と呼ばれることもあります。
カウンター席のほかに、座敷スペースのある飲食店をイメージしてみると分かりやすいかもしれません。
リビングの一角に和室コーナーを設ける部屋は一定の人気を集めており、インテリア雑誌などによく紹介されています。
ソファでくつろぐのもいいですが、畳の上でゴロンと寝ころぶのは格別ですよね。
スキップフロア
小上がりのほかにも、部屋に段差をつける手法として、階段を1~3段つくって、上はリビング、下はキッチンなどと明確に空間を区切ることもあります。
「スキップフロア」と呼ばれており、階段を設けることで、床面の一部に高さの変化をつけた建築工法です。
中2階や1.5階の部屋もスキップフロアとして紹介されるケースが多くあります。
もともとは狭い土地向けの建築工法だったがメリットも
小上がりやスキップフロアはもともと、都心部など敷地に余裕がない場所に家を建てるときに編み出された狭小住宅向けの建築工法です。
高低差がある傾斜地や、防火地域などの制限がある土地に家を建てる場合などにも適しているといわれています。
平屋でもパーソナルスペースをつくることが可能になり、床部分に収納スペースが生まれ、有効活用できるのもメリットです。
小さな段差とスキップフロアの違い
お年寄り
通常の間取りの場合、壁で仕切ったり、廊下をつくったりしますが、スキップフロアでは同一フロアに、
段差や2~3段の階段をつくり、高低差をつけているのが特徴です。
同じフロアにあるキッチンからリビングへ移動するのに、階段を上り下りする必要があるため、高齢になると負担に感じることもあります。
スキップフロアの一般的な段差の高さは、1段につき15~30cmほどです。
一方、スキップフロアには当てはまらない小さな段差として考えられるのは、部屋と部屋の間や、部屋と廊下にできた数cm程度の段差です。
家の構造上、どうしても生じてしまう小さな段差をそのままにしていると、つまずいて転んでしまうこともあり得ます。
平たんに見える場所にあるわずかな段差は、特にお年寄りにとっては転倒リスクの高い場所であり、
家の中を走り回る小さな子どもも勢いあまってつまずき、けがをしかねません。大事になる前に対策を講じる必要があります。
段差のある部屋のデメリット
東京消防庁によると2018年、日常生活の中でけがをして救急車で医療機関に搬送された子ども(12歳以下)の人数は1日に約38人。
1~2歳児が最多で、「転ぶ」「落ちる」といった事故の割合が大きいのが特徴です。
段差のある部屋には危険が潜んでいます。以下のデメリットについて詳しく見ていきましょう。
・段差につまずく、転ぶ危険がある
・掃除が大変
・バリアフリーではない
段差につまずく、転ぶ危険がある
段差があると、小さな子どもが転んだり、落下したりするリスクがあります。
段差に足をぶつけると、大人でも指を骨折する恐れがあるため注意が必要です。
小さな子どもがリビングを走り回ったあげく転んでしまい、角に頭をぶつけたり、
また段差が高いと子どもが落ちてしまったりする危険性もあります。
掃除が大変
フラットなリビングだと、お掃除ロボットは自由自在に動けますが、段差がある部屋では使用できないことがあります。
また、段差にほこりがたまったり、掃除しづらかったりするので、専用の掃除道具を用意しなければならないケースもあるでしょう。
バリアフリーではない
段差のある部屋は、段差を極力取り除こうとするバリアフリーの流れに逆行しています。
小さな子どもやお年寄りがいる場合は、安全性に十分に配慮する必要があります。
お年寄りは、目に見える高い段差よりも、むしろ気づきにくい数mm程度の段差につまずいて転倒するケースが多いため、
部屋の敷居や段差は解消しておいたほうが安全です。
段差のある部屋はリフォームすることが可能
スロープ
古い家には、玄関や水回りのほか、廊下と部屋に段差(敷居)があり、洋室と和室にも段差があることが少なくありません。
段差がある理由として、日本人は室内で靴を脱ぐ習慣があることや、
高温多湿の地理的要素などが挙げられますが、やはり段差を解消してつまずきの危険性を取り除きたいものです。
DIYでリフォームする際は、段差の高さを正確に測ることから始めます。
少しの傾斜でも滑りやすくなるため、すべり止め効果のあるゴム製のスロープがおすすめです。
また、スロープの両側面にも気を配ってください。
両端の側面にも傾斜面を付けて、側面からのつまずきを防ぐのがポイントです。
家中に段差がある場合は、スロープではなく、
床材を張り重ねて床の高さを合わせるバリアフリーリフォーム工事を専門会社に依頼することもできます。
リフォーム
段差のある部屋のリフォームを具体的に見ていきましょう。
廊下と部屋の段差は、廊下と部屋の床面の高さをそろえ、既存の敷居を撤去することで、ほぼ解消することができます。
引き戸
引き戸の敷居の段差は、これまでの敷居をカットして取り除いた後、床と同じ高さになるようにレールを埋め込みます。
この場合、敷居の分だけ下がった高さは、引き戸に加工を施すことで高さを調節します。
引き戸の下に木を取り付けて扉自体を高くする方法や、引き戸を丸ごと取り替えることもあります。戸車ももう一度取り付けなければなりません。
洋室と和室の段差は、洋室の床に床材を張り重ね、和室に高さを合わせることによって解消します。
コルクタイルは使いやすい材料
柔らかい材質のコルクタイルは水回りでも使いやすく、クッション性に優れた材料です。
コルクタイルはホームセンターやネットショップでも手に入るため、DIYも可能ですが、
タイルの間にすき間が生じたりずれたりすることもあるため、リフォーム会社に依頼するほうがきれいに仕上がります。
差のある部屋は、階段の下を収納スペースにできるなどのメリットから人気がありますが、
段差の危険性を考えると、幼い子どもや高齢者のいる家庭では注意が必要です。
廊下と部屋の段差の解消はDIYでも簡単にできますが、家全体の段差を解消するには、
信頼できる会社に依頼してみてはいかがでしょうか。
ビセンリフォームでは奈良県の地域に限定させて頂いております。
リフォーム工事は、建設業ですがサービス業として捉えています。
限定した地域、目の届く範囲でサービスを提供し、お客様とも生涯お付き合いできる関係を築いていきたいと考えております。
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