
築10年ほど経つと、玄関ドアの建て付けが悪くなったり、クローザーに故障が見られたりと、玄関まわりの劣化が徐々に気になり始めます。
デザイン的に古さを感じるケースもあり、玄関ドアのリフォームを考える方が増えるタイミングといえます。
しかし、いざ玄関ドアを選ぶとなると、これがなかなか大変です。
近ごろの玄関ドアは、種類・デザイン・機能などのバリエーションが豊富で、選択肢が多い分、どのドアにすればよいのか、新しいドアの選定に迷ってしまいがちです。
そこで、この記事では玄関ドアの種類と選び方、リフォーム費用の相場と工期について解説します。
1日で工事が終わる「カバー工法」もご紹介しますので、玄関ドアのリフォームを計画されている方はぜひ参考にしてください。
玄関ドアのリフォーム方法
玄関ドアのリフォームには大きく2つの方法があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
既存のドア枠を残してドアのみを変える(扉交換工法・カバー工法)
既存のドア枠を残して玄関ドアのみ変更する場合は、「扉交換工法」と「カバー工法」の2通りの工法があります。
扉交換工法とは
「扉交換工法」は、既存のドア枠をそのまま使います。
工期や工費を最も抑えられる方法ですが、ドア枠は古いままになります。
既存のドア枠に収まるドアが廃番になると、この方法は使えません。
カバー工法とは
「カバー工法」は、既存のドア枠をそのまま残し、上から新しいドア枠で覆う現在主流の工法です。
メリットは、壁や床の工事がいらないため、既存のドア枠を撤去するよりも短工期・低予算でリフォームできる点です。
デメリットは、上から覆う分、開口寸法が5cmほど狭くなる点や、周囲との段差ができてしまう点、ドアのサイズ変更が難しい点などが挙げられます。
既存のドア枠を撤去して新しく作り直す(在来工法)
既存のドア枠が利用できない場合や開口寸法を変更したい場合は、既存のドアとドア枠を撤去して新しくドア枠から作り直す「在来工法」で対応します。
この工法なら、施主の要望や新規のドア寸法に合わせて開口を調整できますが、ドア袖の壁が耐力上抜けないなどの理由で、開口寸法を広げられないケースもあります。
玄関ドアのリフォーム費用相場
玄関ドアのリフォーム費用相場は、ドアの価格以外に、工法によっても変動します。
ドアのみを入れ替える場合
既存のドア枠を残し、ドアのみ入れ替えるリフォームの費用相場は「20~30万円」です。
先ほどお伝えしたとおり、既存枠をそのまま利用する「扉交換工法」や、既存のドア枠の上から新しい枠で覆う「カバー工法」で工事するため、短納期・低予算で済みます。
間口を変更する場合
既存のドア枠を撤去して新規にドア枠から作り直す「在来工法」の場合、費用相場はおよそ「40万円~」です。
この工法は、既存のドア枠を撤去する際、ドア枠まわりの壁や床も多少壊すことになるので、壊した箇所の復旧工事も必要です。
玄関ドアのリフォーム費用を抑えるには?
玄関ドアのリフォーム費用を抑えるにはどうすればよいのか、費用を削りやすいポイントや気を付けたいポイントをまとめました。
工事はまとめて発注するほうが全体的にはお得
例えば「玄関ドアを交換したすぐ後に、玄関全体をリフォームして…」となると、それぞれの工事で都度職人等の手配が必要なため、その分費用がかかります。
玄関まわりに限らず、同じ業者に頼めるリフォームはまとめて発注すると、個別に依頼するよりも全体的な費用が抑えられ、なによりやり取りの手間も省けます。
近い将来発生するリフォームがほかにないか、中長期的な観点も交えて検討しましょう。
片開きタイプのドアを選ぶ
シンプルな造りの片開きドアは、同じ条件下であれば、他のタイプのドアに比べ低コストになるのが一般的です。
また、最も多く流通しているポピュラーなドアなので、リーズナブルながらも選択肢が多い点もメリットです。
アルミのドアは他の素材に比べて安い商品が多い
ドアの素材選びも、費用に大きく影響します。
樹種にこだわった木製のドアなどは高額になりがちな一方で、主流ともいえるアルミ製のドアはお手ごろな商品のラインアップも充実しています。
このあたりをふまえて、業者にも相談してみるとよいでしょう。
「欄間のないドア」だとリフォーム費用が抑えられる
欄間のあるドアはその分費用がかさみがちです。
「リフォーム前のドアに欄間があったので、次も欄間付きで」などと、なんとなく選んでしまうのは得策ではありません。
欄間の分だけ縦に長いドアを選べば、玄関をすっきり見せることにもつながります。
「ただ安い」リフォームにならないように優先順位をつけよう
玄関ドアのリフォーム費用を抑えるためには、リフォームで「何をどうしたいか」も整理しましょう。
玄関を明るくしたい、車いすでもラクに出入りできるようにしたい、玄関の見た目を整えたいなど、さまざまな要望が挙がってくるはずです。
次に、要望の優先順位を決めていきましょう。
何を優先したいかがはっきりすると、本体価格と優先順位のバランス、つまりどこまで予算をかけられるか、どこまで要望を譲れるかを検討しながらドアを探すことができます。
玄関ドアのリフォームにかかる工期
ドアのみを入れ替える場合
既存のドア枠を再利用する「扉交換工法」は、通常3時間程度、既存のドア枠を新しいドア枠で覆う「カバー工法」の場合でも、半日から1日で工事が終わります。
どちらの工法も「玄関をいつもどおり使えない」「工事中は在宅しなければならない」といった負担が少ないのが魅力です。
間口を変更する場合
既存のドア枠が使えなかったり、開口寸法を変えたりするときは、以下の手順で工事が進みます。
1.既存ドア・ドア枠の撤去
2.開口寸法の調整
3.新規ドア枠の設置
4.新規ドアの設置
5.壊した壁と床を修繕
1から5までの工期は、4日~1週間程度です。工事中の戸締まりが難しくなるケースでは、仮住まいを用意する必要も出てきます。
玄関ドアのリフォーム、DIYは可能?
玄関ドアのリフォームの中でも、ドア自体を交換するような大掛かりなリフォームは、専門業者へ依頼するのが基本となるでしょう。
一方、ドア用のカッティングシートを貼る、塗装し直すなど、玄関ドア本体の造りに大きく影響しない手法なら、DIYだけで玄関ドアの印象を変えたりすることも十分に可能です。
他にも、ウェルカムボードや観葉植物などのインテリアアイテムを組み合わせる、照明を変えるなどの工夫次第で、玄関まわりの雰囲気は意外なほど変えることができます。
玄関ドアのタイプ(開き戸・引き戸)と特徴
ここからは、リフォームにあたって知っておきたい玄関ドアのタイプと特徴をご紹介します。
開き戸タイプ
開き戸タイプは、一般的には洋風の住宅によく見られ、ドアの片側を押したり引いたりすることで開閉します。
右開き・左開きのどちらにも対応可能ですが、ドア本体が玄関の中や外へ大きく動くため、ドアの開け閉めにはある程度のスペースが必要です。
気密性と防犯性に優れ、玄関間口が狭くても設置できることから、都市部の住宅やマンションで多く使われています。
扉が1枚の片開きタイプは、玄関ドアとしても最もポピュラーなドアです。
流通量も多いだけに、近隣の住宅と偶然デザインがそっくりになってしまうケースも考えられます。
まずは近隣のドアもチェックしてから選ぶとよいでしょう。
引き戸タイプ
引き戸タイプは、レールにはめ込んだドアを左右にスライドさせて開閉します。
和風の家では、玄関を引き戸にするとデザインが整います。
開けた際にスペースを広く使えて、車いすやベビーカーの出入りもしやすいので、引き戸はとくに年配者や幼児がいるご家庭に人気です。
開き戸ほどには前後のスペースがいらないため、玄関ポーチが狭くても使用が可能です。
また、引き戸は開き戸のように、自然に閉まる造りにはなっていないので、全開にしておくと荷物の搬入の際にもドアでつかえたりせずラクに作業ができます。
玄関ドアの種類:開き戸タイプ
開き戸には「1枚扉」と「2枚扉」の2つのタイプがあります。
1枚扉は「片開きドア」と呼ばれ、2枚扉は、左右対称なら「両開きドア」、左右非対称の場合は「親子ドア」と呼ばれます。
それぞれ、詳しくご紹介しましょう。
片開き
片開きは、玄関ドアの中で最もよく使われているタイプです。
デザインやカラーバリエーションが豊富で、比較的低コストで購入できるのも、魅力のひとつです。
扉は1枚で、他の開き戸と比べてシンプルな造りです。その分横幅を必要としないので、間口が広く取れない玄関に適しています。
片開きは、右開き・左開きのどちらにも対応可能です。
なお、「丁番が右でドア取っ手が左」のドアを右勝手と呼び、「丁番が左でドア取っ手が右」のドアを左勝手と呼びます。
親子
親子ドアは、幅が違う2枚の扉(片開きドアと子扉)を組み合わせたドアで、子扉の分だけ片開きよりも開口面積が広くなります。
人の出入りなど、スペースが必要ない場合は片開きドアのみを開閉すればよく、必要に応じて子扉を開放することで、大きな荷物でも出し入れしやすくなります。
車いすやベビーカーの出入りも、片開きよりラクに行えます。
両開き
両開きドアは、幅やデザインが同じ2枚の扉を左右対称に組み合わせたタイプのドアです。
重厚な雰囲気があり、両方を開けることで開放感も演出できます。
開口幅が大きいので、玄関に自転車やバイクを運び入れたい方などにとっては重宝するドアです。
しかし、同じサイズのドア2枚が玄関の中や外へ大きく動くため、設置には広い玄関間口が必要です。
玄関ドアの種類:引き戸タイプ
引き戸タイプの玄関ドアは、大きくは「引き違い戸」「引き分け戸」「片引き」の3つに分けることができます。
「引き違い戸」と「引き分け戸」には建具が2枚のものと4枚のものがあり、「片引き」には建具が1枚のものと3枚のものがあります。
玄関間口の寸法や用途に合わせて選びましょう。
引き違い戸(2枚建)
建具が2枚の引き違い戸は、レールにはめ込んだ2枚の建具を左右にスライドさせて開閉します。
引き戸の中では、お求めやすい価格帯の商品が多くあります。
種類が豊富で、伝統的な和風デザインから現代風のモダンなデザインまで幅広くラインナップされています。
引き違い戸(4枚建)
建具が4枚の引き違い戸は、レールにはめ込んだ4枚の建具を左右にスライドさせて開閉します。
4枚の建具が連なることで、ドッシリとした落ち着きのある玄関になります。
開口幅が広く出入りしやすいのがメリットですが、設置するにはかなり大きな玄関間口が必要です。
引き分け戸
一見4枚引き違い戸と似ていますが、引き分け戸の場合、左右端の建具は固定されていてスライドできません。
開口幅は、4枚建の引き違い戸並みに広く取れます。
採光性が高いデザインの製品が多く、内玄関を明るくできます。
内引き込み戸
引き分け戸と同じ開き方をしますが、左右の端は建具ではなく壁になっています。
引き分け戸に比べて採光力は落ちるものの、外から見たときにすっきりとした印象を与えます。
4枚引き違い戸や引き分け戸と同様に広い開口幅が取れ、出入りがしやすいのも特徴です。
袖付2枚連動引き戸
片引き戸の一種ですが、建具が3枚あり、最も室内側の建具は固定されています。
外側の建具をスライドさせると、真ん中の建具も連動して開く仕組みです。
2枚引き違い戸や引き込み戸より開口面積を有効活用できるので、「玄関間口はあまり広くないがバリアフリーにしたい」という方に人気です。
内片引き込み戸
内片引き込み戸は建具が1枚で、ドアが室内側をスライドして壁側に引き込む仕様となっています。
外側からドアの吊りレールが見えないため、外観がすっきりします。
外片引き込み戸
外片引き込み戸も建具が1枚で、ドアが室外(ポーチ)側をスライドして壁側に引き込む仕様です。
室内側の壁面を下足箱置き場などに活用できます。
玄関ドアをおしゃれにリフォームするには?素材・色も意識しよう
玄関ドアは開き方を決めることで、かなり選択肢がしぼられてきます。
デザインや色を決めたい気持ちがはやるところですが、その前に素材も検討しておきましょう。
玄関ドアは、金属製のものと木製のものがあります。それぞれの特徴をご紹介します。
金属製の玄関ドア
現在、玄関ドアは「アルミ・鋼板・ステンレス」など金属製が主流です。
アルミは軽い、鋼板は丈夫、ステンレスはサビにくいなど、金属の種類によって特徴が変わります。
金属の質感や光沢を活かしたモダンなデザインから、木目調のシートを貼ったナチュラルデザインのものまで、幅広くラインナップされています。
耐久性が高く長持ちしますが、断熱性能が低いものもあり注意が必要です。
木製の玄関ドア
木の風合いと経年変化が楽しめますが、傷がつきやすく塗装や補修などのメンテナンスが必要です。シロアリ対策も、定期的におこなったほうがよいでしょう。
金属製に比べると、木製ドアを使用した家は少ないので、おしゃれで個性的な玄関を演出したい方におすすめです。
ただし、木製ドアの中には防火地域や準防火地域に建つ家では使えない製品もあります。採用前に、よく確認しておきましょう。
玄関ドアの色はどうやって選ぶ?
玄関は、外観のイメージを左右する、家の顔ともいうべき大事な箇所。
ドア自体の色やデザインに目がいきがちですが、「家の外観と調和しているか」もとても重要なポイントです。
実際、玄関ドアはグレーやブラック、ダークブラウン、木目調など、家の外観と合わせやすい色・テイストのものが人気です。
その一方で、白や目立つ色のドアが家の外観のアクセントとなるのも確かです。
上手に取り入れて、一段上のおしゃれな玄関を目指しましょう。
個性的なドアと家の外観とのバランスをとるのは難しい面もあるので、プロの知見からのアドバイスをもらうべく、早めの段階でリフォーム会社にも相談してみることをおすすめします。
玄関ドアのリフォームで、おしゃれで安全、使いやすい玄関に!
玄関ドアにはいろいろな種類があり、選ぶのに迷ってしまいますが、まずは開き勝手と素材から絞り込んでいくと選びやすくなります。
玄関ドアは、家の耐久性や安全性にも影響する大事な箇所です。
また、工法や家の状況によっても費用や工期が違うので、リフォームを検討する際は、プロであるリフォーム会社へ相談しながら進めるのがよいでしょう。
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