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床・フローリングの張り替え

フローリングの床は、長期間使用するにつれ、キズや傷みが目立つようになります。
一定の築年数を経たお宅では、張り替えを検討中の場合も多いでしょう。
しかし、いざ張り替えリフォームを進めようと思っても、費用にまったく見当がつかないと心配になってしまうもの。
そこでこの記事では、フローリングを張り替えるリフォームの費用相場や、費用に影響する工法・床材について解説します。
張り替え時の注意点やDIYのポイント、施工事例などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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床・フローリングの張り替え リフォーム費用に影響するのは?

床・フローリングの張り替えは、他のリフォームと同様に「施工面積」や「既存の(床の)状態」で費用の相場が変わるほか、張り替えの「工法」や「床材の種類」などによっても、費用に何倍もの差が出ることがあります。まずは、それぞれの特徴をみていきましょう。

工法(張り替え・重ね張り)

フローリングの床リフォームには、主に次の2つの工法があります。

●張り替え
張り替えは、既存の床を一度剥がし、新しいフローリングを張る方法です。

剥がした床の撤去作業が必要になり、処分費もかかります。また、場合によっては壁の一部を補修する必要が生じることもあります。あらかじめ影響範囲と程度について確認しておくと安心です。

●重ね張り(上張り)
重ね張り(上張り)は、既存の床の上にそのまま重ねて新しいフローリングを張る方法です。

既存の床を剥がす手間がない分、張り替えよりも費用は抑えられますが、張り替えをしない部分と段差ができてしまいます。既存の床の傷みが激しい場合には、そのまま重ね張りができないこともあります。

床材の種類

フローリングには、大きく分けて「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類があり、使う床材によって張り替えの費用が異なります。

●複合フローリング
複合フローリングは、一般的によく使われている床材です。表面が木のシートになっていて、その下層は合板で作られています。表面が硬く丈夫なためキズがつきにくいのが特長です。
安価なものから高価なものまでバリエーションが豊富で、遮音性能を備えた「防音フローリング」のほか、断熱性や防汚性などさまざまな機能性を持つフローリングが存在します。

●無垢フローリング
無垢フローリングは、天然の木で作られた床材です。自然素材ならではの素朴な風合いと、調湿・消臭効果が特長です。ややキズに弱い面もありますが、手触りが良く、お手入れをすることでツヤが出るため経年変化を楽しむこともできます。

価格は樹種により大きく変わりますが、複合フローリングと比べると総じて割高の傾向があります。

床・フローリング(CF・畳)の張り替え リフォーム費用相場

お伝えしてきたとおり、施工面積・工法・床材によって変わる床・フローリングの張り替え費用。実際にどれくらいかかるのでしょうか。気になる費用相場をみていきましょう。

フローリングの張り替え・重ね張り リフォーム費用相場
フローリングからフローリングへの張り替え・重ね張りのリフォーム費用相場は、おおむね以下のようになっています。

6畳(約11㎡)や12畳(約20㎡)では工法や床材により2~3倍もの差がありますが、20畳(約33㎡)では、若干ですがその差は狭まっています。
費用相場は既存の床の状態にも左右されるので、あくまで目安としてお考えください

クッションフロア(CF)の張り替え・重ね張り リフォーム費用相場

6畳(約11㎡)のフローリングからクッションフロアへとリフォームする際の費用相場は、以下が目安となります。

・既存の床材を剥がして張り替える場合:約4万5,000~10万円
・フローリングの上にクッションフロアを重ね張りする場合:約4万~5万5,000円
こちらもフローリングからフローリングへの張り替えと同様、工法によって大きく差がついていることがわかります。

畳の張り替え リフォーム費用相場

畳から畳への張り替えには、主に以下の3つの方法があり、それぞれ費用の相場も変わります。順にみていきましょう。

●裏返し
既存の畳の表側をひっくり返して再利用する方法のことです。
費用の相場は、1畳あたり4,000円前後。6畳(約11㎡)では、約2.5万円が目安となります。

●表替え
既存の畳の表面だけを張り替えることを「表替え」といいます。
費用の相場は、1畳あたり約5,000円~2万円。6畳(約11㎡)では、約3~12万円が目安です。

●新畳
畳を新調してまるごと交換する「新畳」の場合、費用の相場は、1畳あたり約1~3万円。6畳(約11㎡)では、約6~18万円が目安となります。

床・フローリング(CF・畳)張り替え時の注意点

続いては、床・フローリング(CF・畳)を張り替える際に気を付けておきたい注意点をみていきましょう。

●メンテナンスのしやすさや耐久性を考慮
ショールームや見本帳などで床材を選ぶ際は、ついデザインや触り心地(踏み心地)などの目立つポイントに目が行きがちです。

確かにこうしたポイントも重要ですが、床は住まいの中で「毎日使い続けるもの」ですから、汚れやすく掃除が頻繁に必要だったり、掃除がしにくかったりといった結果、すぐに劣化してしまっては困ります。
メンテナンスのしやすさや耐久性などが自分たちの暮らし方に合っているかについても、じっくりと考慮する必要があります。

●クッションフロアの注意点
クッションフロアは塩化ビニルの質感そのままだと、「木材の偽物」のような雰囲気が出て、部屋全体が安っぽく見えてしまうことがあります。

これを避けるには、あらかじめ高級感のあるデザインを選ぶ、床がむき出しになりにくいインテリアを選ぶなどの工夫が欠かせません。
また、素材の特性から、劣化しやすく通気性に劣るのも気を付けたいポイントです。

こうした注意点を踏まえて対策しておけば、クッションフロアはデザインが豊富で水に強く、メンテナンス性にすぐれるなど、魅力も多い素材です。

●畳は費用がかさむことも
畳を新調する際には、新しい畳の購入費用や施工費とは別に「既存の畳の処分費がかかる」ことを念頭に置いておきましょう。処分費用は、1枚あたり約1,600円が目安になります。

業者に頼まず自分で捨てるという場合も、畳は粗大ごみ扱いとなるのが一般的で、回収してもらうには自治体が定めた処分費用がかかります。可燃ごみなどとして出す場合には、自分たちで小さく分解しなければなりません。
また、畳本体とは別に、畳縁(たたみべり)に費用がかかるケースもありますので、早い段階で確認しておくことをおすすめします。

マンションでの施工の注意点

マンションでフローリングを張り替える場合の注意点について解説します。

●賃貸マンションの場合
賃貸マンションのフローリングを張り替えたい場合、事前に大家さんや管理会社への確認・相談が必要です。張り替えは基本的に原状回復ができないため、リフォームの許可は下りないのが一般的です。

重ね張りなど、退去時に原状回復が見込める内容のリフォームを自己負担で行う場合であっても、無断で進めてしまうと後々トラブルに発展する可能性もあります。床に手を加える前に、あらかじめ確認・相談をするのが原則です。

●分譲マンションなどの場合
分譲など自分が所有するマンションでは、多くの場合、専有部のフローリングの張り替えが認められています。

ただし、近隣の部屋や階下への影響を考慮し、管理規約に沿った施工が求められます。また、使用してよい床材や依頼する施工業者があらかじめ決まっているなど、なんらかの制約が課されるケースもあります。

まずは規約に定められた内容をしっかりと確認し、よくわからないときは勝手に判断せず、管理会社やリフォーム会社に相談しましょう。工事の際も、騒音でトラブルにならないよう配慮したいところです。

耐用年数は?床・フローリング(CF・畳)の張り替えを検討する時期の目安

フローリングの張り替えを検討するタイミングについては、以下を目安に判断してください。

●フローリングの張り替えは15~20年が目安
フローリングの床の張り替えは、15~20年毎を目安に検討しましょう。

複合フローリングの場合は、この時期に下層の合板が表に出てくることがあります。無垢フローリングは、キズがついても補修をすればある程度は劣化を抑えられるため、20年以上経過していてもすぐには張り替えずに済む場合もあります。

●クッションフロアは10年、畳は10~15年での張り替えが一般的
張り替えを検討する耐用年数としては、クッションフロアが約10年、畳は約10~15年が目安ですが、実際の劣化の度合いで判断することもあります。

たとえば窓に近い場所は日が差すため、乾燥や紫外線で傷みが進みやすい環境です。色あせやひび割れがひどい場合は、耐用年数にかかわらず張り替えを検討すべき状態といえます。

また、家具の移動による擦れや剥がれ、ペットの爪のひっかきキズ、床鳴りなどが気になる場合も張り替えを検討してもよいでしょう。

床(フローリング・CF・畳)の張り替え DIYは可能?

フローリングの張り替えをDIYで検討している方もいらっしゃるでしょう。しかし、既存の床を剥がす張り替えは難易度が高く、素人が手を出すのはあまりおすすめできません。

重ね張りであれば、手先の器用な方はDIYで対応することも可能かもしれませんが、その際は次の点に注意する必要があります。

●費用感とかかる時間、労力などを総合的に考える
DIYで対応できるとはいっても、業者への依頼に比べて施工に時間がかかる可能性が高く、労力もかなり必要です。費用は抑えられても、トータルで考えた場合に必ずしも「お得になる」とはいえないでしょう。

クッションフロアの重ね張りなどは、比較的簡単にDIYで取り組めますが、広い部屋をすべて自力で施工するとなると手間も時間もかかります。もし失敗してやり直すようなことになれば、床材の買い直しなどで結局費用もかさんでしまいます。

●床下の下地が傷んでいる場合、素人では修復できない
DIYでの重ね張りは、既存の床下地に問題がなければそのままスムーズに張ることができますが、下地の劣化が進んでいる場合は補修が必要となり、その際、既存の床を剥がして対応しなければならないケースも考えられます。DIYでできる範囲を超えてしまう可能性もあるでしょう。

●フローリングや畳の場合、DIYで美しい仕上がりを目指すのは至難の業
DIYのリフォームで美しい仕上がりを目指すのは簡単ではありません。単に重ね張りをするといっても、床と壁の接点などで上手く整えることができず、作業につまずくケースも想定されます。その後プロにバトンタッチした場合でも、DIYにかかった分は結局余計な費用になってしまいます。

美しい仕上がりにこだわるのであれば、最初からリフォーム会社に依頼したほうが安心できるでしょう。

床・フローリングの張り替えはリフォーム会社に相談しよう


住まいの中でも、大きな面積を占めている床。部屋の雰囲気をガラリと変えたいときは、床材を張り替えるだけでも効果があるでしょう。

ご紹介したとおり、重ね張りなどはDIYでも不可能ではないものの、美しい仕上がりを求めるなら、やはり実績豊富なリフォーム会社への依頼がおすすめです。

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