駐車スペース(カーポート、ガレージなど)を作る際の注意点
駐車スペースを作る前に考えておくべきこと
カーポートスペース車の台数、車高、幅や長さ、ドアの開閉スペースなどに合わせて、適する広さを確保することが大事です。現在、使用している車はもちろん、将来車を買い換える予定や台数が増える予定などがあれば、あらかじめ考慮して、高さやスペースは余裕をもって確保しておきたいものです。それに加えて自転車やバイクも置く場合、そのスペースも忘れずに確保するようにしましょう。 家族に小さなお子さんがいらっしゃる場合は、ベビーカーなどの出し入れがしやすいスペースや、高齢の方がいらしたり、車椅子などを使用する場合は、乗り降りしやすいような配慮も必要となります。
駐車スペースの種類と特徴
駐車スペースの作り方は大きく分けて3種類です。壁や屋根でしっかり囲われている『ガレージ』、オープンスペースに屋根を取り付けた『カーポート』、屋根がなく庭などと一体化されるオープンな『オープンスペース』があります。屋根がある場合は「建築物」扱いとなるため、建築確認申請が必要で、建ぺい率や容積率に余裕がないと、つくることができません。建ぺい率とは、 敷地面積のうち、建物を建てられる面積(建築面積)の割合のことで、用途地域などによって異なります。市役所などでご相談ください。
ガレージ
ガレージとは、自動車を格納するための建物のことをいいます。独立したものもありますが、建物に組み込んだり一部を利用したりする場合もあります。 ガレージ(車庫)は、風雨を防ぎ、紫外線やほこりなどからも守るので、自動車の保護や、また防犯面で優れています。クローズドタイプの場合は、シャッターの性能や換気・吸音などへの配慮、床の防水・耐油性能などに関しても確認しておくことが大切です。
カーポート
カーポートとは一般的に、屋根と柱を取り付けたオープンな車停めスペースのことです。雨や紫外線から自動車を保護する目的をもっています。単に屋根があればいいという訳ではなく、メンテナンス性も含めて考慮しましょう。
片流れ(片側支持)タイプ
左右どちらか片側に柱を設けたタイプで、柱は2本、もしくは3本です。柱が片側のため駐車の際に邪魔にならず、狭い敷地でも出し入れがしやすいのが特徴です。複数台を駐車するために、「合掌」や「連棟」などに繋げたスタイルも可能です。片流れを向かい合わせに組み合わせた「M合掌」や、背中合わせした「Y合掌」があります。縦列に並べて複数台のカーポートとすることもあります。
両側支持タイプ
両側に設けた柱によって屋根を支えるタイプです。両側から支えているため、片流れタイプよりもカーポートの強度は増します。両サイドにパネルを取り付けることで、雨の吹き込みを抑えることもできます。両側支持の カーポート を横に繋げる横連棟や縦連棟とすることも可能です。
オープンスペース
駐車スペースに屋根も壁も設けないオープンスタイルです。比較的、工事費用も安く済み、オープンなので、敷地全体が明るく広々感じるというメリットもあります。車がない時には、庭と一体化するようなプランニングにしておくと、さまざまな用途に使用できるでしょう。
カーポートリフォームの注意点
リフォームで新しくカーポートを作りたい場合や、増設したい場合は、以下のことを確認しましょう。道路の高低差が大きい場合は、掘削と土止めのために大掛かりな工事が必要になり、想像以上に費用が掛かってしまうことがあります。その他の条件もしっかり確認していないと、実際に車の出し入れが面倒だったり、洗車がしにくいなど、使い勝手が悪くなこともあります。
・車の条件(車幅、高さ、長さ)
・敷地の条件(高低差、設置場所、道路の状況等)
・設備条件(照明、水道など)
失敗しないアプローチづくり
アプローチとは
敷地の入り口(門)から、建物の玄関までの通路・道筋のことをいいます。住む人の個性がよく現れる場所でもあります。見る・歩く楽しみのある心地よい空間が生まれる工夫をしましょう。
アプローチの役割
アプローチ大切なお客様を迎え入れられる準備のための空間であり、また家族が家に帰ってきた時に緊張を解き安らぎを感じる場です。お客さまや道を行く人に対しては、わが家らしさをさりげなく伝えるメッセージ的な役割を担っています。季節の花を植えたり、刈り込んだ低木を並べたり、床の素材、タイル・砂利などで変化をつけたりして、 玄関までの道のりを、楽しく心なごむ空間に演出したいものです。
アプローチの素材
アプローチは階段にしたり、スロープにしたりと、土地の形状やご要望によって様々なスタイルにできます。また素材も、石材、タイル、スタンプコンクリートなど様々であり、お好みでお選びいただけます。
床材の材質は、デザインだけではなく、雨などで濡れた時の滑りにくさを目安として選ぶと良いでしょう。
アプローチの工夫・注意点
敷地が狭い場合でも、門の正面に玄関をもってくることや、アプローチから建物の室内が覗けるようなプランは避けるようにし、アプローチは、玄関まで一直線にならないよう動線に変化をつけて長く歩けるように工夫することがポイントです。例えば、門の角度をつけるたり位置をずらすと、奥行き感が生まれ、ゆとりがでて歩く距離が長くなり、広く感じられます。
また、夜間は足元を確認しにくく、わずか10㎝ほどの段差でもつまずくことがあります。外部に明かりがない場合は照明を設置することをお薦めします。安全性や防犯性だけでなくスポットライトや間接照明などで演出効果も楽しめます。
エクステリアリフォームを行う際の注意点
エクステリアリフォーム(外構工事)を行うことで、憧れの済み良い生活空間を手に入れたい。そんな思いの方はたくさんいらっしゃるものと思われます。
ここでは、エクステリアリフォーム(外構工事)を施工する前の、失敗しないための注意事項をいくつかご紹介致します。
予算をしっかり決めておきましょう
電卓予算が明確に決まっていれば、その金額に応じた外構プランをご提案しやすくなります。逆に、予算がアバウトなまま進めてしまうと、ついつい「あれもこれも」となってしまい、思った以上に費用がかさんでしまうことも……。お金をかける箇所と費用を抑えたい箇所といったコストのバランスをとることが大事です。予算の上限を決めておくのがいいでしょう。
機能を考える
機能・使い勝手を考えるのも、エクステリアリフォームの大切なポイントです。施工が終わってから後悔しないように、事前にほしい機能や仕様をまとめておきましょう。外構もお庭も、デザイン性に加え実用的で機能的なものでなければならないと考えています。また、メンテナンス面を考えておくのも大切です。「なぜ、どのように直したいのか」と言った目的意識を明確にし、現在の不満点を解消すべく要点をまとめ、見た目だけではなく実用性もチェックが必要です。
イメージづくり
イメージカラーや形状、スタイルなど、エクステリアにおいてデザインはもっとも個性が出るところです。建物の雰囲気に合わせるのはもちろん、周囲の景観とのバランスも考えて決めましょう。また、使いたい素材があれば候補をリストアップしておくといいでしょう。また、雑誌やインターネットなどで研究してイメージをつかむことも非常に良いことですが、あくまでも参考までにしてください。イメージを固めすぎることによって、工事予算がオーバーしてしまうことも十分に考えられます。「こういう風にしたい」というポイントさえあれば、そのポイントに添うご予算を考慮した外構プランをご提案致します。
防犯対策を考える
住宅エクステリアリフォームで、防犯意識を高める事が出来るという事はご存知でしたでしょうか? 元々あるものを少し変えるという事で、防犯性に優れた住宅という物を作る事が出来ます。
高い塀で囲われている家は、防犯上あまり好ましくないと言われています。セキュリティを重視するのであれば、家の周囲をフェンスや塀で囲わないオープンスタイルのエクステリアがおすすめです。しかし、フェンスや塀で囲うクローズスタイルのエクステリアにした場合でも、防犯対策で十分フォローできます。エクステリアは家の防犯性能を左右する重要なポイントなので、デザインや予算だけにとらわれず、防犯面も考慮しましょう。
耐久性・耐震性を考える
エクステリアを計画するときは、まず機能性やデザインを優先される方が多いと思います。しかし、耐久性や耐震性といった目に見えない部分を軽視すると後々困ることになります。
住宅においても耐震性や耐火・耐水性などが求められている今、エクステリアにも同じように、最近多発している自然災害などに耐えうる強いものを作っていかないといけないのです。
エクステリアのリフォームを行う上でも、必ず耐久性の意識を持つことは非常に大切です。